数学問題演習の効率的な復習の仕方
大学受験の数学では日々の問題演習への取り組み方や勉強法、復習の仕方で大きく差がついてしまいます。確実に数学の実力をあげるための数学の問題演習における勉強法と復習の仕方について以下で解説します。
わからない問題への対処法と復習の仕方
問題集で問題演習を行う場合、わからない問題が出てくるのは当たり前です。ここを勘違いしている受験生が多いのですが、当塾の東大理三合格講師陣であってもそれは全く同じだったのです。標準レベルの問題集に初めて取り組む際、2~3割くらいしかできなかったのです。
大事なことは、そこから先どう取り組むかです。以下ではこの部分について解説します。
わからない問題に対する効率的な問題演習の方法
数学の問題演習で効率的に実力をあげていく勉強法として5~10分考えてわからないとき 模範解答のわからないところだけをまず見て残りを自力で考え、 またわからないところが出てきたらわからないところだけを模範解答を見てそれを繰り返し 最後の答まで行き着くという演習方法をお勧めします。
この方法の長所は答を全部見てしまって解法は単なる暗記になってしまう場合に比べ、 しっかりと思考をすることで実力がつくという点です。 また自力で解いたところでわからないものはいくら考えてもわかりません。 数学の実力を確実につけつつ時間を効率よく使うためにはこの方法が優れているのです。
わからなかった問題に対する的確な復習法
演習に「指針・方針」が付いているような数学の問題集などでは、復習の際、 まずその指針や方針の部分だけを見て答案を作ってみてください。 とにかく学習のうちで自動的な作業を減らすようにすることが大切です。 例えば問題がわからない→解答を全部見る→とりあえず全部覚える、 という手順の人は、殆ど自動的に事務作業のような勉強をしています。 これでは数学的思考力が伸びることは決してないのです。
大切なのは量ではなく質です。 これを意識してわからなかった問題を分析・思考し復習して下さい。 たとえ量は少なくても、自分でひとつひとつ「何が分かれば分かるのか」や 「何が他の問題でも使えそうか」などを考えながら行った演習のほうが、 事務作業的に無意識でこなした大量の問題よりはるかに身になるのです。
数学の勉強法としてよく言われるような、 その問題をできるようになるまで回数を繰り返すということに主眼をおいた勉強では、 本当に大事なものはいつまでたっても得られず数学の実力はついていかないということに 特に気をつけてください。
わからない問題の最重要ポイント
わからない問題に対する数学の勉強法(間違えた問題に対する数学の勉強法でも同じ) としてとても大事なのが自分は「どこまでわかって」「どこから何がどのようにわからないのか」 を勉強の際にも復習の際に明確にするということです。 これは弊社合格の天使の講座の説明で常にお伝えしていることなのですが、 合格の天使受講生の実力が圧倒的に伸びるのはこの部分について明確にして 質問数無制限で質問回答を得られるからです。
「どこまでわかって」「どこから何がどのようにわからないのか」を明確にするという過程で しっかり思考をし頭の整理をします。 ですのでみなさんもわからない問題にぶち当たったときはそこでただ「わからない」「できない」 で済ませるのではなく「どこまでわかって」「どこから何がどのようにわからないのか」 を明確にするということは必ず行ってください。
この後にさらに大事なポイントがあるのですがそれは数学の実力を確実かつ大きく伸ばす数学勉強法の秘密でお伝えします。 この項ではとりあえずここまでは実践しなければならないということを理解して下さい。
間違えた数学の問題の対処法と復習の仕方
多くの受験生は「出来ない問題」があると落ち込む・やる気をなくす、 「間違えた問題」があるとそれが解説を読んでわかるならそれでいいやと軽視する、 ということをやっているにすぎません。 しかし、これでは数学の実力はついていきません。
間違えた問題を的確に復習することで数学の実力は大きく伸びる
数学の問題演習をこなし、勉強しているのに実力がついていかない受験生の特徴として 一番重要な部分の前段階までしか取り組んでいないという問題点があります。 問題をやって間違えた⇒解答・解説を見る⇒「あーそうすればよかったのか」で その問題終わり⇒次からそのことだけを暗記するために復習を繰り返す という勉強法をあなたは行っていませんか?
この点について日々の数学の問題演習で間違った問題にどう取り組んでいくべきなのかを解説した 東大理三合格講師槇の動画をプレゼントします。 これは間違った数学の問題への勉強法と復習の仕方に関してだけではなく、 わからない問題への勉強法と復習の仕方としても同じことが言えますので是非参考にしてください。 自分に厳しく日々の数学の問題演習の取り組み、的確な勉強法と復習法を実践して数学を得意科目にしてください。
間違たこと、出来なかったことを発見することが本来の数学の問題演習の目的
数学の日々の問題演習としての勉強でもその復習でも多くの受験生が的確な対策を取れないのには 明確な原因があります 受験生のほとんどの方は、出来なかった問題やわからなかった問題が続くと 「自分はダメだ」「数学の才能がない」と悲観したり落胆したりしてしまって 本当に大事なことが見えていないのです。
その最たる原因は数学の日々の勉強や問題演習の目的を勘違いしてしまっているためです。 日々の勉強で数学の問題演習を行う目的は「できないところ」「わからないところ」 「知識があいまいなところ」を発見しそれに的確に対処するために行っているのです。
それにもかかわらずできなかった、わからなかったことに悲観していたのでは本末転倒です。 大学入試の本番前にできないところ、わからないところを発見できたのですから, 本当はとても大事なものを得たのです。 日々の数学の勉強や問題演習の復習をする際にはこの現実をしっかりとらえて対策を行っていってください。
数学の問題演習の勉強の意味を履き違えない
数学の実力を確実にあげていくには、以上みてきたように、 数学の問題演習の意味を履き違えないことが大事です。 この部分を捉え誤ってしまうと、日々の問題演習は自己嫌悪や落ち込むためにやっているものにすぎなくなってしまいます。
数学の問題演習を行う際や復習の際には「打ちのめされて当然」と思って取り組んでください。これが数学を得意にする秘訣でもあります。
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