共通テスト英語の勉強法と対策
共通テスト英語の勉強法と対策では、 共通テスト自体の導入の趣旨や共通テスト問題の性質について 当塾が誇る30名超の東大理三合格講師がきっちり分析を加え、 それを前提とした共通テスト英語で9割超、満点の得点を獲得するための 英語の勉強法と対策についてお伝えしていきます。
なお、このコンテンツは、共通テスト対策について全教科について
具体的かつ詳細に勉強法と対策を書き記した
「受験の叡智」【受験戦略・勉強法の体系書】共通テスト完全対応版 ▶
からの抜粋を含みます(厳重な著作権保護対象です)。
「受験の叡智」【受験戦略・勉強法の体系書】共通テスト完全対応版では、 2014年の初版以来引き継がれる当塾のブレ無き受験戦略・勉強法に加え、 30名超の東大理三合格講師と多数の東大文系上位合格層講師が共通テストの趣旨・問題を分析し、 英語はもちろん、全教科の詳細な共通テスト対策を体系的に掲載しています。 「二次試験・私大個別試験」及び「共通テスト対策」の受験戦略・勉強法、勉強計画を完全網羅した一冊です。 共通テストで高得点獲得し、二次試験・個別試験対策も万全に行いたい方は是非手にしてください。
以下、このコンテンツの目次です。
【コンテンツ 目次】
0.【動画】共通テスト英語の勉強法と対策の概要をまず動画で解説
(1)リスニングの得点の影響が人によって異なることに要注意!
8.的確な勉強法と対策をとれば共通テスト英語で9割超、満点は難しくない
(1)共通テスト英語対策と2次試験・私大対策を効率的に行いたい受験生へ
【動画】共通テスト英語の勉強法と対策の全体像を簡潔にまず解説
共通テスト英語問題のセンター試験からの変更点
以下では共通テスト英語問題の変更点についてリーディングとリスニングに分けて説明します。
共通テスト英語の問題の作成方針
まずは問題作成者である大学入試センターの問題の作成方針を見てみましょう。
○高等学校学習指導要領では,外国語の音声や語彙,表現,文法,言語の働きなどの知識を,実際のコミュニケーションにおいて,目的や場面,状況などに応じて適切に活用できる技能を身に付けるようにすることを目標としていることを踏まえて,4技能のうち「読むこと」「聞くこと」の中でこれらの知識が活用できるかを評価する。したがって,発音,アクセント,語句整序などを単独で問う問題は作成しないこととする。
○「リーディング」「リスニング」ともに,ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を参考に,各CEFRレベルにふさわしいテクスト作成と設問設定を行うことで,A1 からB1レベルに相当する問題を作成する。また,実際のコミュニケーションを想定した明確な目的や場面,状況の設定を重視する。
○「リーディング」については,様々なテクストから概要や要点を把握する力や必要とする情報を読み取る力等を問うことをねらいとする。
○「リスニング」については,生徒の身近な暮らしや社会での暮らしに関わる内容について,概要や要点を把握する力や必要とする情報を聞き取る力等を問うことをねらいとする。音声については,多様な話者による現代の標準的な英語を使用する。 読み上げ回数については,英語の試行調査の結果や資格・検定試験におけるリスニング試験の一般的な在り方を踏まえ,問題の数の充実を図ることによりテストの信頼性が更に向上することを目的として,1回読みを含める。十分な読み上げ時間を確保し,重要な情報は形を変えて複数回言及するなど,自然なコミュニケーションに近い英語の問題を含めて検討する。全ての問題を1回読みにする可能性についても今後検証しつつ,当面は1回読みと2回読みの両方の問題を含む構成で実施することとする。
○ _グローバル人材の育成を目指した英語教育改革の方向性の中で高等学校学習指導要領に示す
4技能のバランスの良い育成が求められていることを踏まえ,
「リーディング」と「リスニング」の配点を均等とする。
ただし,各大学の入学者選抜において,具体的にどの技能にどの程度の比重を置くかについては,
4技能を総合的に評価するよう努めるという「大学入学共通テスト実施方針」
(平成29年7月)を踏まえた各大学の判断となる。
(出典:大学入試センター公式HP)
リーディング問題の変更点
以下、共通テストのリーディング問題の変更点について列挙します。
共通テスト英語リーディング問題~センター試験との違い~
■発音,アクセント,文法問題,短い文章の不要文削除の出題が無くなった
■全てが資料の読み取り・長文読解の問題となった
■長文ごとの語数は減っているが、全体としての総語数は増加している
■センター試験では「筆記200点+リスニング50点」だったが共通テストでは「リーディング100点+リスニング100点」になった。(リーディングの試験時間80分はセンター試験と同じ)
■「正しいものを全て選べ」(解答の数が未確定)型の問題が新出
■登場人物の感情の変化の順番,出来事の起こった順番を答えさせる問題が出現
■チラシ,レシピ,手紙など身近で実用的な題材が大きく増加
■グラフや図を絡めた出題も増加
リスニング問題の変更点
以下、共通テストのリスニング問題の変更点について列挙します。
共通テスト英語リスニング問題~センター試験との違い~
■センター試験では全てが2回放送だったものが共通テストでは1回放送の問題も出題される(2回放送も混在)
■リスニングの配点が100点となった(センター試験ではリスニングは50点)
■設問数が増加
■イラスト,図表を用いた問題が増加. 聞き取った情報をその場で活用する力が求められる
共通テスト英語の難易度と特性
以下、(株)合格の天使の30名超の東大理三合格講師のオリジナル分析の一部です。
リーディングの難易度と特性について
読解問題として特別に難しい単語や複雑な構文は出てこないため、 長文自体の難易度はセンター試験と変わらない。
しかしながら、
■問題全体の読解の総語数が増えている点
で従来のセンター試験よりも読解のスピードが要求される。
また、
■「正しいものを全て選べ」(解答の数が未確定)型問題が出現した点
で正答率が極めて低い問題の出現もありうる。
以上の2点は要注意である。
リスニングの難易度と特性について
題材となる英文自体の難易度は従来のセンター試験と大きくは変わらない。
しかしながら、
■1回放送で解答する必要がある問題が出題される点
で従来のセンター試験のリスニングよりもリスニング力や対策が要求され、
正答率が下がる可能性もある点には注意が必要である。
リーディングの勉強法と対策
上記の共通テスト英語の難易度や問題の性質を踏まえると、 共通テスト英語において制限時間以内に問題を解き終え、高得点を獲得するためには、 従来のセンター試験にも増して英文を早く正確に読む力が必要になる。
また、80分ぶんの長文問題・資料問題が出題されるため, その量の英文を集中して読む持久力と共に短時間で多様な情報を処理する能力も求められている。 効率よく情報を収集していく練習が必要である。
英文読解力向上に必須となる勉強の手順
文法問題が出ない、長文読解の出題しかないからと言って、 文法や英文解釈(短文解釈)をやらなくていいというのは誤りです。
長文読解の実力を効率的につけていくためには、まず「基本文法の習得」(※ここでの基本文法とは「総合英語Forest」等の文法書で扱う基本文法を意味する)「英単語・英熟語の習得」「英文解釈の習得」が必須です。 「英単語・英熟語の習得」を並行させつつ、「基本文法の習得」が終わったら長文読解の基礎となる「英文解釈」の勉強を行っていくというのが長文読解で高得点を獲得するための基礎固めとして必須であるとともに 最も効率的に長文読解ひいては大学受験英語の実力をつける方法です。
この点は当塾の著書「受験の叡智」【受験戦略・勉強法の体系書】 ▶シリーズのすべて、 及び英語勉強法|大学受験英語の勉強法まとめのコンテンツ ▶ で従来から一貫してお伝えしている通りであり共通テスト英語対策としても不変です。
読解スピードを上げるための勉強法
長文の問題集を、まずは語数が少なく簡単なものから順に読んでいき一定の基礎的読解力がついたらセンター過去問の第4問以降を利用する(第4問以降を2年分セットにして80分で解くなど時間を短く設定して取り組む)とよい。 共通テスト形式の模試や問題集なども適宜利用しよう。
全体の取り組みの流れとしては、単語・文法の知識の基礎固め→英文解釈系など、 比較的短いまとまった文章で、文構造の確認と内容読解の練習→長文を繰り返し、 数多く読む、の流れで進める。 長文は、受験校にもよるが、二次試験対策をするのが共通試験対策にも直結する。 これまでよりも語数が長いことなどを踏まえると、 共通テスト対策は二次試験対策と重なる部分が大きいためである。
読解スピードを上げるちょっとしたコツ
日常の長文読解などで時間を決めて測りながら、 スピードを意識して練習しておくことが有効であるが、 共通テスト英語においては、先に設問に目を通して (選択肢は先に見ない方が良い)から本文を読み始めるなど 、読むときにスッと頭に入ってくる。 このような工夫を各自、普段から確立しておくのが良い。
資料問題対策
資料問題は二次試験ではやや頻度は低めだが、 これは従来のセンターの過去問でかなりの量のサンプルが存在するためこれを有効活用しよう。 資料問題については短時間で多様な情報を処理する能力も求められているので、 1段落1段落を短時間で理解する練習に加え、 設問にも目配せしながら効率よく情報を収集していく練習が必要である。
また、馴染みの薄いテーマや固有名詞の多い文章など初めて目にする情報が多くても、 少し前に読んだ情報とリンクさせながら読解する訓練も必要である。 さらに、日本語で読んだときと同じレベルで論理展開を理解できるのが理想である。 総じて、精読と速度をうまく混ぜ合わせて目的(設問の形式・内容)に合わせた多様な読み方を できる力を養っておこう。
リスニングの勉強法と対策
共通テスト英語のリスニングの勉強法と対策にはいくつか注意しなければならない 重要なポイントがあります。以下をしっかり読んでください。
リスニングの得点の影響が人によって異なることに要注意!
要注意ポイント
共通テストにおけるリスニングの配点比率が上がったからと言って、
あなたの志望校の合格点に占める共通テストのリスニングの比重が上がるとは言えないことには十分注意してください。
そもそも共通テストのリスニングの得点を採用するか、またどの程度の比率で共通テスト英語の得点として採用するかは各大学にゆだねられています。
それにより共通テストのリスニング対策に多くの時間を割く必要がない人もいることには注意してください。
発音・アクセントの勉強も必要!
発音・アクセントについては正しい発音・アクセントを知っておかないとリスニングの聞き取りに支障がでます。 共通テストでは従来のセンター試験と異なり筆記問題として直接問われなくなったとはいえ勉強する必要があるといえます。 (この部分のセンター過去問をやる必要はありませんが)
具体的には英単語を覚えるときなどに、CDや辞書の発音などを聞いて、 正しい発音・アクセントをインプット時に覚えるようにしておくのが効率的な対策になります。
リスニング力をつける勉強法
リスニングの勉強は演習量となれが大事です。 ある程度筆記試験に太刀打ちできるだけの英語力が身についたら、 まずはスピードの遅いものからだんだんとスピードを上げたリスニングの題材を利用し 日々聞くことが大事です。スクリプトを用意して、 聞き取れなかったところは何度も繰り返し聞くことによって、 これらの単語はこうやって繋げて読まれるのか、 という経験値を積み上げていくことができます。 闇雲に演習をこなすのではなく、聞き取れなかった部分はどこなのかを明らかにして、 そこを何度も聞く・シャドーウィングをする・音読する、など 「どこがどう、何故聞き取れなかったのか」をはっきりさせながら練習することが必要です。
1回放送への対策
具体的な対策としては上記リスニングの基礎力をつけてから、従来のセンター試験の問題を1回放送で解けるように訓練しておくとよい。 また特に1回放送の問題に対しては問題文をあらかじめ読んでおく等の戦略が重要になる。
リスニング対策は長文読解対策にもなる!
多くの受験生にとっては盲点になっているかもしれないが、 リスニング対策は「長文読解で戻らずに読む」ことの良い練習になる。 リスニングも長文読解も、情報が耳から入ってくるか目から入ってくるかだけの違いで、 本質である「英語で入ってくる情報を素早く処理する」点は同じ。 よって長文読解の際に戻らずに一回で理解するよう意識するのは、 リスニングで一回で理解しきることに直結する。
共通テスト英語に必要となる特有の対策はある?
今まで述べてきたように共通テスト対策は基本的には受験英語の実力をつける勉強の手順を踏むこと
=二次試験対策が対策のメインとなる。
ただし、上述したように共通テストのリーディング対策、リスニング対策で注意すべき点は存在する。
それ以外で特有の対策が必要となるものについて以下に簡潔に説明する。
設問対策
「正しいものを全て選べ」(解答の数が未確定)型の問題については注意が必要である。 この形式の問題は正しいか否かが微妙な肢を1つ混ぜるだけで一気に正答率を下げることが出来る。 また気を付けないと本番で考えこみ時間のロスも大きくなる。 英文や情報をしっかり読んだのにわからない、 微妙という場合は次の問題に潔く移るという心構えはあらかじめ必要である。
時間配分対策
上記にも関係するが、大問ごとしっかりと時間配分など戦略を立てて臨むことは必須です。 難しい文章や問題に拘泥したせいで、時間がなくなり簡単な文章や問題に手がつけられなかった というようなことが無いようにしましょう。
共通テスト英語対策はいつから?適切な開始時期
共通テスト英語の対策の適切な開始時期は各人によって異なりますが、以下では大まかな目安を示します。 参考にしてください。
リーディング対策の適切な開始時期
従来のセンター試験と異なり、細かい文法問題や、発音アクセント問題などが無くなったため 独自の対策の必要性は小さい。 読解問題のみになったため、適切な開始時期としては単語、読解のための文法、英文解釈という 英文読解の基礎力を一通りつけた後ということになる。 早い段階で共通テストの試行調査問題や過去問を見るということは別にして、 二次試験の英語対策をしっかり行っているという前提で言うと、 時間内にセットで問題を解くという本格的な対策は11月からでも十分。
リスニング対策の適切な開始時期
共通テストでしかリスニングを使わないという場合と二次試験でもリスニングが課されるという場合で異なる。
共通テストでしかリスニングを使わない場合
上で述べたように単語帳などについているCDの教材を使って耳を慣らしていくという勉強は 常日頃の学習に組み込んでやっていくべきである。 これは早ければ早い方がいい。
そこから徐々にレベルアップした英文を聞いていけばよいが短時間でもいいので出来るだけ早く開始するのが望ましい。 遅くも9月には開始していたい。
本格的に時間制限を課して共通テスト形式の問題を解くのは11月から開始すればよい。 (各自の志望校の合格点に占める共通テストのリスニング得点割合も考慮して、前倒しで開始することも考慮すべき)
二次試験でリスニングが課される場合
二次試験で課されるリスニング問題の英文の難度やスピードは多くの場合共通テストよりも高い。 したがって、二次試験のリスニング対策を中心に行えばよい。
ただし、1回放送等に対する対策を立てるために11月くらいには一度共通テスト形式の問題を解いておくことをお勧めする。 問題なく解けるなら共通テストリスニングの本格的な対策は直前期で十分である。
共通テスト英語にセンター過去問は使える?
今まで述べてきたように共通テスト英語は読解問題の出題のみになったので、 第4問以降の読解問題を2年分1セットにして80分で解くなどの使い方はすでに述べてきました。
読解問題以外の部分は共通テスト対策としては基本的に解く必要はない=使う必要はありません。 ただし文法問題は単独では出題されなくなったとはい英文法の基礎力をつけるにはよい問題です。 この観点から文法問題集などを解いた後に演習問題として使うにはよいです。
リスニングに関しても今まで述べてきたように十分に活用してください。
的確な勉強法と対策をとれば共通テスト英語で9割超、満点は難しくない
共通テスト英語は
■細かい文法問題や発音アクセント問題が単独で出題されなくなったこと
■リーディング、リスニングの英文共に特殊的に難しい構文や単語が使われているわけではない事
から、しっかりと受験英語の基礎力をつける手順を踏んでかつ的確に実践すれば
確実に高得点を獲得できる試験になっています。
その反面、しっかりした対策を実践できたか、的確なノウハウが得られたかによって 大きく差がつく試験とも言えます。 得点上位層との得点差が大きく開くことも予想されます。 以下から的確な共通テスト英語の勉強法と対策の実践、さらには優れたノウハウを手にしてください。
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